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「10年特例地」とは?家を建てるメリット・デメリットを解説

2026.07.27

つくば市で土地を探していると、不動産情報に「10年特例用地」「10年特例地」「出身者要件あり」と書かれている土地を見かけることがあります。

市街地に比べて価格が抑えられていたり、広い土地が販売されていたりするため、魅力を感じる方も多いのではないでしょうか。

一方で、10年特例地は、一般的な住宅地と同じ感覚で購入できる土地ではありません。

今回は、つくば市で土地探しをしている方に向けて、10年特例地の基本的な仕組みと、家を建てるメリット・デメリットについて分かりやすく解説します。

そもそも「10年特例地」とは?

10年特例地とは、主に市街化調整区域に自己用住宅を建築するための許可制度に関係する土地を指す、一般的な呼び方です。

市街化調整区域は、無秩序な市街化を防ぐため、原則として新しい住宅の建築が制限されている区域です。そのため、土地を所有している、または土地を購入できるというだけでは、必ずしも住宅を建てられるとは限りません。

ただし、一定の既存集落との関係があり、申請者本人や一定範囲の親族が、その地域に長期間居住していた場合などには、例外的に自己用住宅の建築が認められることがあります。

一般に「10年特例」と呼ばれているのは、申請地と同じ大字や隣接する大字などに、申請者または対象となる親族が10年以上居住していたことなどが要件になるためです。

土地ではなく「建てる人」の要件が重要

10年特例地を検討するときに、最も注意したいのが、土地だけを見ても建築できるか判断できないという点です。

不動産広告に「10年特例地」と書かれていても、購入する人全員が家を建てられるわけではありません。

主に次のような点を個別に確認する必要があります。

  • ・申請者本人または対象となる親族に必要な居住歴があるか
  • ・居住していた地域と建築予定地の位置関係が基準を満たすか
  • ・建築する住宅が自己用住宅であるか
  • ・土地の面積や建物の規模が基準に適合するか
  • ・道路への接道条件を満たしているか
  • ・農地の場合は農地転用が可能か
  • ・排水先や上下水道などの整備に問題がないか

同じ土地であっても、購入する人の居住歴や親族関係によって、建築できる場合とできない場合があります。

10年特例地に家を建てるメリット

土地価格を抑えられる可能性がある

市街化調整区域の土地は、一般的な市街化区域の宅地と比べて、価格が抑えられている場合があります。

土地にかかる費用を抑えられれば、その分を建物や住宅設備、外構工事などに充てられる可能性があります。

ただし、土地価格が安くても、造成や上下水道、排水工事などに費用がかかるケースもあるため、土地代だけで判断することはできません。

広い土地を選びやすい

つくば市の市街化調整区域では、市街地と比べて広い土地が見つかることがあります。

広い庭をつくりたい方や、平屋を建てたい方、駐車スペースを複数台確保したい方にとっては、大きな魅力です。

家庭菜園やドッグラン、ウッドデッキなど、土地の広さを生かした暮らしも計画しやすくなります。

実家の近くに家を建てられる可能性がある

10年特例を利用できる方の中には、両親や祖父母が暮らしている地域の近くに家を建てたいという方もいます。

子育ての協力を得やすいことや、将来的に家族を支えやすいことは、実家の近くに住む大きなメリットです。

落ち着いた住環境を得られる

市街化調整区域には、周囲に農地や自然が残っている地域も多くあります。

駅や商業施設への近さよりも、静かな環境や土地の広さを重視する方には、相性の良い選択肢になることがあります。

10年特例地に家を建てるデメリット

建築できるかの確認に時間がかかる

通常の住宅地とは異なり、申請者の居住歴、親族関係、土地の場所、道路、排水など、さまざまな条件を確認する必要があります。

戸籍や住民票の除票など、居住歴や親族関係を証明する書類が必要になることもあります。

「親が近くに住んでいるから大丈夫だろう」と考えて土地を購入した後に、要件を満たしていないことが分かると、家を建てられない可能性があります。

許可申請の費用と期間が必要

市街化調整区域で住宅を建てる場合、開発許可や建築許可などの手続きが必要になることがあります。

土地家屋調査士や行政書士、設計事務所などへの依頼費用が発生する場合もあり、一般的な宅地よりも手続きに時間がかかりやすい点には注意が必要です。

土地の契約から建物着工までのスケジュールには、余裕を持たせておきましょう。

造成・インフラ工事が高額になることがある

土地の販売価格が安くても、すぐに家を建てられる状態とは限りません。

土地によっては、次のような費用が必要になります。

  • ・盛土や土留めなどの造成工事
  • ・上下水道の引込み工事
  • ・浄化槽の設置工事
  • ・排水経路の整備
  • ・農地転用に関する手続き
  • ・既存建物や樹木の撤去
  • ・地盤改良工事

土地価格だけを見ると割安でも、建築可能な状態にするまでの総額では、一般的な分譲地とあまり変わらないケースもあります。

住宅ローンの審査や手続きが複雑になりやすい

金融機関によっては、市街化調整区域の土地や、開発許可を必要とする計画について、慎重に審査することがあります。

許可の見通しが立たなければ土地代の融資を実行できないなど、金融機関ごとに取扱いが異なる場合もあります。

土地の契約前に、利用予定の金融機関へ相談し、融資条件や必要書類を確認しておくことが重要です。

将来売却しにくい可能性がある

10年特例を利用して建てられた住宅は、建築時の許可内容や属人的な要件が関係している場合があります。

そのため、将来売却するときに、購入希望者が同じように利用できるとは限りません。用途変更などについて、改めて許可や確認が必要になる可能性もあります。

市街化区域の一般的な住宅と比べて、購入できる人が限られたり、売却に時間がかかったりすることも想定しておく必要があります。

生活の利便性を確認する必要がある

市街化調整区域では、駅や商業施設、学校、病院などまで距離がある土地も少なくありません。

土地を見学するときは周辺の静かさや景色だけでなく、通勤、通学、買い物、将来の運転なども含めて検討しましょう。

10年特例地を購入する前に確認したいこと

10年特例地を検討する場合は、土地の契約前に、少なくとも次の項目を確認しておきましょう。

  • ・自分または親族が居住歴の要件を満たしているか
  • ・建築予定地が対象となる地域に含まれているか
  • ・つくば市への事前相談が行われているか
  • ・接道や排水に問題がないか
  • ・農地転用や造成が必要か
  • ・建物の大きさや高さに制限がないか
  • ・上下水道などを含めた総費用はいくらか
  • ・住宅ローンを利用できる見通しがあるか
  • ・将来売却するときにどのような制限があるか

特に重要なのは、土地を契約してから確認するのではなく、契約前に建築の見通しを確認することです。

安い土地ではなく「総額と将来性」で判断しましょう

10年特例地は、条件に合う方にとっては、土地費用を抑えながら広い敷地に家を建てられる魅力的な選択肢です。

一方で、建築許可、造成、インフラ、住宅ローン、将来の売却など、一般的な宅地より慎重に確認すべき項目が多くあります。

土地価格の安さだけで購入を決めるのではなく、建物や付帯工事を含めた総額と、将来の暮らしや売却まで考えて判断することが大切です。

つくば市の土地探しもお気軽にご相談ください

注文住宅の相談窓口つくば店では、住宅会社のご紹介だけでなく、土地探しや資金計画、住宅ローンについても無料でご相談いただけます。

気になる10年特例地がある場合には、建築できる可能性や必要な手続き、土地以外にかかる費用を整理しながら、家づくり全体の計画を一緒に確認します。

「この土地は自分でも建築できるのか」「土地は安いけれど、最終的な総額はいくらになるのか」など、購入を決める前の段階でお気軽にご相談ください。